債務整理

個人再生が不認可で債務整理失敗!?成功するためのポイントとは

個人再生が不認可で債務整理失敗!?成功するためのポイントとは

個人再生はマイホームを手放すことなく借金を減額できる制度です。

債務整理の中でも借金の減額幅が大きいことから、多額の負債を抱えた人に適しており、自宅を持っている人にはありがたい制度です。

個人再生はメリットが大きいので、申請したあとは誰もが認可されることを望みますが、中には不認可で失敗に終わる人もいます。

では、個人再生が失敗するのはどのような理由によるのでしょうか?

ここでは個人再生の失敗理由、成功するためのポイント、失敗後の対処法を解説します。

1.個人再生で失敗する理由

個人再生は債務整理の中でも手続きが複雑なので、失敗しやすいポイントが複数あります。

認可までのプロセスは以下の通りです。

  1. 弁護士が債権者に受任通知を送付
  2. 裁判所に個人再生を申立する
  3. 個人再生手続きの開始決定
  4. 個人再生計画案を作成して提出
  5. 意見聴取および書面決議
  6. 個人再生計画案の認可
  7. 再生計画案通りに弁済を開始

個人再生の失敗には「棄却」「廃止」「不認可」「取消」の4種類があり、上記1~7のタイミングによって失敗の種類が変わります。

(1) 棄却

個人再生の開始決定の要件は法律で定められており、その条件を満たさないと裁判所は再生手続きに進むことができません。

手続きに入る前に却下されることを「棄却」と言い、該当した場合は最初のステップで失敗に終わります。

民事再生法25条、221条により申立が棄却されてしまう例は以下の通りです。

  • 再生手続きの費用を納めていない
  • 再生計画案の作成、可決、再生計画の認可の見込みがないことが明らか
  • 継続的かつ反復的な収入がない
  • 不当な目的による申立である
  • 住宅ローンを除く負債が5,000万円を超えている

個人再生には小規模個人再生と給与所得者等再生の2つがありますが、住宅ローンを除く負債が5,000万円を超える場合はいずれも利用することはできません。

継続的かつ反復的な収入があることは個人再生では非常に重要で、自営業者の場合でも数か月に一度は返済に足る収入がない場合は申立が棄却される可能性があります。

サラリーマンが給与所得者等再生を申立した場合も同様に、安定的に給与が支払われない場合は申立が却下されます。

(2) 廃止

個人再生の手続きが進むと、途中で債権者の書面決議がありますが、以下に該当するときは再生計画は「廃止」となります。

  • 債権者の過半数の同意を得られない
  • 反対している債権者の総債権額が全体の債権の1/2を超えている場合
  • 財産目録に記すべき財産が記載されていない、または不正な記載がされている

仮に反対している債権者が1名でも、全体の債権額の1/2を超えている場合は、個人再生は廃止されます。

財産目録については、判明次第「廃止」になるので十分注意が必要です。

その理由として、個人再生は借金を減額する制度で大幅な減額が期待できるのが特徴ですが、最低限支払うべき金額はあり、その額は財産の有無によって大きく変わります。

提出された財産目録は弁済額を決める重要な資料であり、弁済額を抑えたいばかりに本来記すべき財産が記載されていない場合は、不誠実であると判断され廃止されてしまうからです。

(3) 不認可

個人再生手続きで債権者の書面決議が可決されると、次は裁判所が認可をすべきかどうかを検討します。

この段階で裁判所が認めないと判断した場合は「不認可」となり、手続きは途中で終了します。不認可事由は以下の通りです。

  • 債権者一般の利益に反するとき
  • 不正の方法によって決議が成立したとき
  • 法律の規定に違反し、その不備が補正できないとき
  • 最低弁済額の要件を満たしてないとき

「債権者一般の利益に反する」の意味は、清算価値保証の原則に反することと偏頗弁済を指します。

清算価値保証の原則とは、自己破産をしたときよりも多くの額を弁済しなければならないというルールで、個人再生をした場合の弁済額が、自己破産による清算額を下回ると判断された場合は不認可となります。

また、個人再生では債権者平等の原則があるので、一部の債権者だけ優先して返済をすること(偏頗弁済)は禁じられています。

「不正な方法によって決議が成立したとき」とは、財産隠しなどの不正な行為の結果債権者の決議が成立した場合を指しています。その事実が裁判所にばれれば当然不認可となります。

(4) 取消

個人再生が裁判所に認可されたあとは安泰かと言えばそうとは限りません。一旦個人再生が認められても、その後「取消」となることもあります。

取消になるのは以下の2つのケースです。

  • 再生計画が不正の方法で成立した
  • 再生計画が計画通りに遂行されていない

棄却、廃止、不認可の要件にも当てはまりますが、認可後に判明した場合は取消となります。不正はどの段階でも厳しい措置がとられるので絶対にやめましょう。

二つ目は、再生計画後に約束通り支払いをしないケースを指しています。再生計画が取消をされた場合は、借金の減額はなかったことになるので、完済まで気を抜くことはできません。

再生計画の遂行途中で、どうしても支払えない事情が発生した場合は弁護士に相談をしましょう。

支払期間の延長やハードシップ免責といった手立てもあるので、行き詰まる前に早めに相談をすることが失敗回避の鍵となります。

2.個人再生を成功させるポイント

個人再生は認可の要件も多く、認可までのプロセスも複雑なので手続き途中で躓きがちです。

成功させるためには以下の点に十分気を付けて下さい。

(1) 自分にあった債務整理方法か確認する

債務整理は個人再生の他に任意整理、自己破産もあります。

個人再生は住宅を失うことなく借金を大幅に減額できる制度ですが、個人再生がベストの選択であるかどうかは人によります。

どの制度が良いかは、各人の負債額、収入、財産の有無で変わるので、個人再生の手続きをするにしても、メリットとデメリットを知って、他の制度とも比較をしましょう。

十分検討して、要件を満たしているか確認し、専門家と相談をした上で申し立てをすれば成功の確率は上がります。

(2) 継続的かつ反復的な収入を得る

個人再生では認可した後に、再生計画通りに返済できるかどうかを非常に重要視します。その決め手となるのが「継続的かつ反復的な収入」の有無です。

継続的、反復的というと、正社員でなければと思いがちですが、アルバイトやパートでも認められます。

また、自営業者の場合は3ヶ月に1度のペースで収入が見込める場合は、継続的かつ反復的であると認められる可能性が高いでしょう。

年金収入も基本的に認められますが、障害年金については将来的に回復する可能性があることから、障害の程度などによって個別に判断されます。

(3) 予納金や必要書類の提出期限を守る

個人再生の手続きにおいて、予納金や必要書類の期限を守ることは必須です。

期限までに実行されないときは、個人再生手続きは廃止になるので十分注意してください。

特に予納金については支払の目途がついてから申し立てを行うようにしましょう。

(4) 財産隠しなど不誠実な行動はしない

財産隠しは個人再生の失敗の代表的な理由の1つです。

個人再生は借金を大幅に減額する制度なので、債権者に大きな不利益を与えることになります。そのため、手続きに際しては債権者に対して誠意を見せることが成功の鍵となります。

裁判所もその点については厳しい判断をしており、自分が損をしたくないばかりに、不正行為で相手にさらに不利益を与える行動をした場合は、即座に手続きは棄却、不認可、取消となります。

(5) 個人再生認可後は再生計画通りに返済を行う

個人再生が認可されたあとは、必ず再生計画通りに返済を行いましょう。残債を全額返済するまでは取消の可能性は残っています。

せっかく真面目に計画通りに返済をしても、あと一歩のところで取消となればそれまでの努力は水の泡になってしまいます。

返済が完了するまでは常に失敗のリスクがあることを念頭におきましょう。

3.個人再生で失敗した後の対処法

もし、個人再生の手続きで失敗した場合は、以下の4つの方法で対処をして下さい。

(1) 再度個人再生を申請する

個人再生は申請の回数に制限がないので、一度失敗しても再度申請することができます。

個人再生に失敗した場合は、原因を調べて問題をクリアできる見通しが立つ場合は、再チャレンジするのもありです。

債権者の同意を得られなかった場合は、債権者に反対した理由を聞き、同意を得られなかった部分を修正することで次回は成功する可能性はあります。

また、申請を自己流でやって失敗した場合は、弁護士に依頼をすることで成功するケースもあります。

(2) 給与所得者等再生を検討する

個人再生では基本的に給与所得者でも小規模個人再生を選択するのが一般的です。しかし、小規模個人再生は債権者の同意が必要で、同意を得られない場合はその時点で廃止となります。

しかし、給与所得者であれば給与所得者等再生に切り替えることも可能です。

ただし、その場合は弁済額が可処分所得の2年分と決まっているので、小規模個人再生よりも弁済額が高くなる可能性はあります。

それでも任意整理よりは減額幅は大きくなると予想されるので、検討に値する選択肢の1つです。

(3) 任意整理をする

任意整理は借金を減額する制度です。

個人再生に比べて減額幅は小さく、通常は任意整理で経済的再建ができない場合に個人再生を選択するので、個人再生が失敗に終わったから任意整理に切り替えるのは現実的ではありません。

しかし、例えば親族などからまとまった援助が期待できる場合は、任意整理にすることも可能です。

任意整理は将来利息をカットする形で借金を減額し、残りの元金を3~5年かけて返済していきます。

(4) 自己破産する

個人再生が失敗に終わったとき、最も現実的なのは自己破産の選択です。メリットとデメリットは以下の通りです。

①借金は全て免責される

自己破産をすると借金は全て免責されます。

自己破産には免責不可事由があり、抵触すると原則的に自己破産はできませんが、その場合でも裁判所の判断で免責を受けられるので失敗に終わるケースは稀です。

②20万円以上の財産は没収

自己破産は借金が全額免除されるかわりに、20万円以上の財産は没収、換価され、債権者に平等に配当されます。

自己破産をしても20万円以下の財産や身の回り品、99万円までの現金は手元に残せます。

また、住宅を明け渡す場合もすぐに出ていかなければならないということではありません。

さらに、賃貸の場合はそのまま住み続けることもできるので、破産をしても以前とそれほど変わらない生活を送れることもあります。

4.個人再生を成功させるには弁護士に相談を

個人再生は手続きが複雑なので、認可されるまでに手続きで躓くケースは少なくありません。

また、認可後も再生計画通りに弁済できない場合は取消をされる可能性もあります。

個人再生が失敗に終わった場合は、借金は債務整理前の状態に戻るので、それまでの努力が全て水の泡になってしまいます。そうなったら一大事です。

泉総合法律事務所では個人再生の実績が豊富にございますので、個人再生をするべきかどうかお悩みの方に、成功させるための方法を含め、ベストの解決策を提示させて頂くことが可能です。

相談は何度でも無料ですので、どうぞお気軽にご相談ください。

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