刑事事件

川崎市で刑事事件逮捕されてしまったら?被害者と家族がすべき行動

川崎市で刑事事件逮捕されてしまったら?被害者と家族がすべき行動

川崎市は、神奈川県の北東に位置する市です。人口150万人を超える政令指定都市で、都道府県の県庁所在地以外の市のなかでは最多の人口を誇ります。

この記事では、川崎市における犯罪の状況と、万が一川崎市で逮捕されてしまったときの対応について解説します。

1.川崎市と刑事事件

(1) 川崎市を管轄する警察署

川崎市は、神奈川県警の川崎警察署、川崎臨港警察署、幸警察署、中原警察署、高津警察署、多摩警察署、宮前警察署、麻生警察署という8つの警察署が管轄しています。

これらの警察署の警察機能を総括しているのは、中原警察署と同じ場所にある川崎市警察部です。

(2) 川崎市における平成29年の犯罪状況

神奈川県によると、平成29年に川崎市では8,376件の犯罪が発生しました。

平成24年以降の犯罪認知件数は以下のとおりです。

  • 平成29年 8,376件
  • 平成28年 9,458件
  • 平成27年 10,685件
  • 平成26年 11,287件
  • 平成25年 11,536件
  • 平成24年 12,965件

【参考】神奈川県警察 過去の犯罪統計資料

このように、川崎市における犯罪の発生件数は年々減少を続けています。

犯罪の発生件数の減少は全国的な傾向と一致しており、その背景には防犯カメラの設置率の増加や防犯意識の高まりがあると考えられています。

(2) 川崎市における罪名別の犯罪発生件数

次に、川崎市における平成29年の犯罪の発生件数を罪名別にみると以下のようになります。

  • 凶悪犯 42件(うち、強盗が22件、放火が1件、その他の凶悪犯が19件)
  • 粗暴犯 601件(うち、暴行が315件、傷害が240件、恐喝が13件、その他の粗暴犯が33件)
  • 知能犯 551件(うち、詐欺が507件、その他の知能犯が44件)
  • 風俗犯111件(うち、強制わいせつが88件、その他の風俗犯が23件)
  • その他の刑法犯(器物損壊等や住居侵入など) 851件
  • 侵入犯 4,454件(うち、空き巣が228件、出店荒しが977件、事務所荒しが439件、忍込みが380件、居空きが119件、その他の侵入犯が844件)
  • 乗り物犯 16,366件(うち、自転車盗が12,969件、オートバイ盗が2,728件、自動車盗が669件)件
  • 非侵入盗 17,982件(万引き5,999件、部品ねらい2,319件、車上ねらい2,063件、自販機ねらい334件、ひったくり326、すり97件、その他6,844件)

このように、罪種別にみると窃盗犯の件数が圧倒的に多く、なかでも自転車盗が多くを占めています。

また、空き巣や事務所荒しなど侵入犯が4,454件発生していることも見逃せません。侵入犯は犯人に遭遇してしまうと強盗などの凶悪犯に発展することもあります。

夜間や外出時の戸締りを徹底するとともに、自転車には二重に鍵をかけるなどして犯罪被害の防止に努めましょう。

(3) 神奈川県における時間帯の犯罪発生件数(総数)

次に、川崎市を含む神奈川県において平成29年に発生した犯罪の件数を罪種手口と発生時間帯別にみていきます。

まず時間帯別の総数は以下のとおりです。

  • 0~6時 2,890件
  • 6~8時 579件
  • 8~12時 2,971件
  • 12~16時 4,088件
  • 16~20時 4,291件
  • 20~24時 2,762件
  • 不明 14,686件

このように午後の時間帯がもっとも多く発生しています。

(4) 神奈川県における時間帯の犯罪発生件数(罪種手口別)

神奈川県における時間帯別の犯罪発生件数を、罪種手口別にみると以下のようになります。

凶悪犯

  • 0~6時 81件
  • 6~8時 5件
  • 8~12時 36件
  • 12~16時 32件
  • 16~20時 39件
  • 20~24時 43件
  • 不明 41件
  • 総数 291件

強盗、放火などの凶悪犯は、0時~6時の深夜の時間帯にもっとも多く発生しています。

特に強盗は夜間に多く発生していますので、夜寝る前に戸締りを確認するようにしましょう。

粗暴犯

  • 0~6時 661件
  • 6~8時 160件
  • 8~12時 526件
  • 12~16時 493件
  • 16~20時 724件
  • 20~24時 827件
  • 不明 188件
  • 総数 3,661件

暴行、傷害などの粗暴犯は夕方から件数が増えはじめ、20時~24時にピークを迎えています。

この時間帯は人出が多くトラブルが発生しやすいこと、飲酒を始める人が多く酩酊犯罪が起こりやすいことが関係していると考えられます。

窃盗犯

  • 0~6時 1,119件
  • 6~8時 248件
  • 8~12時 1,812件
  • 12~16時 2,826件
  • 16~20時 2,805件
  • 20~24時 1,156件
  • 不明 11,501件
  • 総数 38,802件

窃盗犯には、空き巣などの「侵入犯」、自転車盗などの「乗り物犯」、万引きやひったくりなどの「非侵入犯」があります。

38,802件の窃盗犯のうちもっとも多いのは自転車盗で、1年間に12,969件が発生しています。次に多いのが1年間に5,999件が発生している万引きです。

窃盗犯は12~20時の間に多く発生しているのが特徴です。この時間帯は自転車で出かける人が多いことや、店舗の営業時間中であることが背景にあると考えられます。

2.家族や大切な人が逮捕されてしまったら

多くの人は、まさか自分が犯罪の被害にあうことなどないだろうと考えています。同じように、自分の家族や大切な人が犯罪の嫌疑をかけられて逮捕されてしまうこともなかなか想像ができないことかもしれません。

自分の妻や夫、子どもや両親、兄弟、恋人や友人が逮捕されたという一報を受けたとき、冷静さを失ってしまう方は少なくありません。

(1) 逮捕後の流れ

逮捕されると、通常は警察署のなかの留置場に入れられ、「被疑者」という立場で警察による取り調べが行われます。

軽微な犯罪であれば微罪処分といって事情の聴取と身元の確認だけで釈放されることもありますが、そうでなければ逮捕から24時間以内に検察へ送検され、取り調べを受けます。

逃亡や証拠隠滅のおそれがないなど逮捕の要件を充たさない場合には、この段階で釈放されます。そうでない場合は勾留され、そのまま身柄を拘束されることになります。勾留の期間は最大で20日です。

検察官が被疑者を起訴する判断をすると、「被告人」という立場になり、刑事裁判を受けることになります。この段階で不起訴となれば釈放されることができます。

(2) できるだけ早く弁護士に相談する

このように、逮捕から起訴されるまではわずか3週間程度しか時間がありません。その間に釈放される可能性もありますが、最悪の場合は刑事裁判が終了するまで身柄の拘束が続き、そのまま刑が執行されることもあります。

逮捕されてしまったときには、できるだけ早く弁護士に相談することが大切です。

弁護士は基本的にいつでも被疑者・被告人と面談(接見といいます)を行うことができますので、取り調べの対応についてアドバイスをすることができますし、被害者との交渉により示談を成立させることもできます。

示談の成否は裁判の結果にも影響するのはもちろんのこと、犯罪の種類によっては、示談が成立して被害届を取り下げてもらうことによって犯罪自体が成立しなくなるもの(親告罪)もあります。

(3) 警察署の管轄区域、所在地、連絡先

逮捕されると、通常は事件が発生した住所を管轄する警察署のなかにある留置場のなかに身柄を拘束されます。留置された被疑者や被告人とは、接見禁止になっていない限り、留置場の施設内で会って話をすることができます。

川崎市内の警察署の所在地と連絡先については、以下をご覧ください。

神奈川県警察 警察署所在地一覧

3.刑事事件はお早めに泉総合法律事務所川崎支店へ

以上、川崎市の刑事事件の最新動向と、実際に逮捕されてしまった場合の流れについて解説しました。

刑事事件はスピード勝負です。早めに対応することで、不起訴となり前科を免れる可能性が高まります。

川崎市、大田区、京浜東北線・東海道線・京急線・南武線沿線にお住まい、お勤めの方で、刑事事件の被疑者となってしまった方、またはそのご家族は、どうぞお早めにアクセス便利な泉総合法律事務所川崎支店の弁護士にご相談ください。

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